こんばんは。スタイリストの神長倉です。
突然ですが、みなさんはワンレングスというヘアスタイルをご存知でしょうか?
ワンレングスというのは一つの長さという意味ですが、
ヘアスタイルでいうと、段差が無く、落ちる位置が同じところで切られたヘアスタイルのことです。
落ちる位置は水平だったり、前上がり、前下がりなどいろいろあります。
では、それらも踏まえて次の写真を見比べて頂きたい。
これと、
これ。
並べると、
これ。
一見同じように見えますが、違い、なんとなくわかりますか?
1枚目は全て同じ落ちる位置で切ったワンレングスで、
2枚目はベースはワンレングスですが、後頭部にグラデーションという段差がついてます。
効果としては後頭部が丸くなるように切ってるんですけど、
ぱっと見は派手な違いはないのは、自分で見ても、まぁそう思います。笑
ちなみにわかりやすいように、ブローで丸くしないで、あえて自然に落ちる位置を意識して作ってあります。
この2つのヘアスタイルを見比べて、何が言いたいのかというと、
大切なのはどちらも意図してそうしているのかという事なんです。
全く段差が入らなくても、デザインとして意図して作って、尚且つ似合ってれば全然問題ありません。
が、逆に必ずしも世の中の現存するワンレングスが全て意図して切られたものではないと僕は思います。
今回の写真の長さ以外にも、例えばさらに短くても、もっと長くてもワンレングスというスタイルは存在しますが、
初めてお店に来て頂いた方でけっこう多いのが、
意図しないワンレングスをただ空いただけという、
本当にそれで良いの?と問いたくなるスタイルの方が、今だに結構な割合でいらっしゃるんです。
そういう方に気になるところを聞くと、軽くしたい、動きが欲しい、重たいなんて言われると、
じゃなんで、
ワンレングスなんじゃい!
と突っ込みたくなるものです。
繰り返しますが、意図してそうしてればいいんですけども、
ヘアスタイルそのものにはそれぞれ特性があります。
ワンレングスなら厚み、重みが残りやすく、動きがつきにくいスタイルになりますが、
大切なのはそれをわかった上で、そうしているのかという事、だと思います。
もちろんそれを説明するのも美容師の仕事ですが、
説明しても頑なに段を入れたがらない、今までやってうまくいかなかった等の(これも他所の美容師と一緒にすんな!と言いたくなりますが、笑)トラウマ的な問題がある場合と、
もしくは、仮に変化を望んでお任せだったとしても、
結果、ワンレングス空いただけになっている。
切る側に技術的な問題がある場合があると思います。
変化を望んでもいつもと変わらない。
結果ワンレングス空いただけになっている状態、
知らず知らずのうちになっているそんな状態をなんて言うか知ってますか、、、?
そう!
『ワンレングス詐欺』
って言うんですよ。(僕の中で。笑)
長さ、髪質によっては、ワンレングスを寸分の狂いなく切るのには熟練した技術が必要な場合もありますが、
例えばロングで、毛先が細くなっている状態のワンレングスはどうか?
美容師それぞれ技術レベルは違うかと思いますが、
僕ならあっという間に終わります。
そして僕が手を加える前に、いらっしゃった段階で既によくあるのが、意図しないワンレングスを闇雲にただただ軽くしただけ。
僕からするともはやデザインのかけらもない。
段差の入れ方知らないんじゃ無いの?って、
そのヘアスタイルを切った美容師がのうのうと存在している事に憤りすら感じます。
ヘアスタイルには必ず特性があります。
長い短い、段差の有無、などいろいろ。
なんとなくではなくて、
こうしたいからこう切るというのは全て連動してきます。
戻って、今回の写真のワンレングス。
仮に、段差が入ってない方のワンレングスに、
丸くしたいから、後頭部ふわっとさせたいから、って長さは変えずに、このまま空くだけでなんとかしようとしても、
其の場凌ぎにしかならない。
その時はなんとなくふわっとしても、
家で自分でやってもうまくいかないってなっちゃうんです。
誤魔化さないで、意図した形にしっかり切る。
なんかいつもと変わらない、いつもしっくり来ない。
なんて、お悩みの方。
気がついたら意図しないワンレングスになってませんか?
気になる方、気軽にご相談下さい。
更に詳しくは直接お話しできればと思います。
では、今回はこのへんで。